********************************************************************** セットアップに関するリリース ノート 第 1 部 Microsoft Windows 2000 Professional ********************************************************************** (c) 1999 Microsoft Corporation. All rights reserved. ====================================================================== 詳細なセットアップ オプション ====================================================================== Microsoft(r) Windows(r) 2000 Professional Operating System (以下 Windows 2000) は、詳細なセットアップ オプションを使わずにセットアップすることもできますが、この readme シリーズ で説明する情報を基に、Windows 2000 のインストール方法を変更することができます。この readme シリーズ では、デュアル ブート構成の作成方法、ディスク パーティションの管理方法、無人セットアップによる複数のコンピュータへの Windows 2000 のインストール方法、または使用するファイル システムの決定方法について説明します。 ====================================================================== 詳細なセットアップ オプションとは ====================================================================== ここで説明する情報を使って、Windows 2000 のインストール方法を決定することができます。コンピュータについて詳しい知識があるユーザー以外は、既定の設定を使うことを推奨します。 ---------------------------------------------------------------------- ファイル システム ---------------------------------------------------------------------- Windows 2000 をインストールする前に、使用するファイル システムを決定してください。ファイル システムは、情報をハード ディスクに格納するための方法です。 Windows 2000 では、NTFS ファイル システム、またはファイル アロケーション テーブル ファイル システム (FAT または FAT32) がサポートされています。 NTFS ---------------------------------------------------------------------- Windows 2000 で使用するファイル システムには、NTFS ファイル システムを推奨します。NTFS は、FAT の基本的な機能をすべて含み、FAT および FAT 32 ファイル システムよりも次の点で優れています。 ・ファイルのセキュリティ ・ディスク圧縮 ・最大 2 TB (テラバイト) の大容量ハード ディスクのサポート (NTFS の最大のドライブ サイズは、FAT のドライブ サイズよりも非常に大きくなります。また、NTFS のパフォーマンスは、ドライブのサイズが大きくなっても、FAT のように低下することはありません。) デュアル ブート構成を使っている場合 (同じコンピュータで Windows 2000 とその他のオペレーティング システムを使っている場合) は、もう一方のオペレーティング システムから NTFS パーティションのファイルに アクセスできない場合があります。このため、デュアル ブート構成を使用する場合は、FAT32 または FAT を使ってください。 デュアル ブートの詳細については、後の「デュアル ブート構成」を参照してください。 FAT と FAT32 ---------------------------------------------------------------------- FAT32 は、FAT ファイル システムを拡張したもので、512 MB から 2 TB までのドライブに使用できます。FAT および FAT32 では、Windows 2000 以外のオペレーティング システムとの互換性が提供されます。デュアル ブート構成を設定する場合は、FAT または FAT32 を使ってください。 Windows 2000 とその他のオペレーティング システムでデュアル ブート構成を行う場合は、次の条件を考慮して、Windows 2000 以外のオペレーティング システムに基づくファイル システムを選んでください。 ・インストール パーティションが 2 GB よりも小さい場合、または Windows 2000 と MS-DOS(r)、Windows 3.1、Windows 95、Windows 98、または Windows NT でデュアル ブートを行う場合は、パーティションを FAT でフォーマットします。デュアル ブートの組み合わせによっては、FAT32 でフォーマットできます。 32 GB よりも大きいパーティションでは、FAT32 よりも NTFS を使うことを推奨します。 ・2 GB 以上のパーティションでは、FAT32 を使います。Windows 2000 のセットアップ中に FAT を使ってフォーマットするように指定したときに、パーティションが 2 GB よりも大きい場合、セットアップは自動的に FAT32 でパーティションをフォーマットします。 ファイル システムとデュアル ブートの詳細については、後の「デュアル ブート構成」を参照してください。 ---------------------------------------------------------------------- ディスク パーティション ---------------------------------------------------------------------- ディスクのパーティションは、ディスクの各セクションが別々の単位として機能するように、ハード ディスクを分割する方法です。データのバックアップや、ほかのオペレーティング システムとのデュアル ブートなど、情報を整理するためにパーティションを作成することができます。ディスクにパーティションを作成する場合、ディスクを 1 つまたは複数の領域に分割し、それぞれを FAT や NTFS などの 1 つのファイル システムとして使用できるようにフォーマットすることができます。 詳細については、前の「ファイル システム」を参照してください。 I新規インストールを実行するときに、[詳細オプション] をクリックしてほかの方法を指定しなかった場合、Windows 2000 セットアップにより適切なディスク パーティションが自動的に選択されます。1 つのハード ディスクには、最大 4 つのパーティションを作成することができます。 ディスク パーティションを構成する ---------------------------------------------------------------------- 既存のハード ディスク構成に応じて、セットアップ中に次のオプションを利用できます。 ・ハード ディスクにパーティションが作成されていない場合は、Windows 2000 パーティションを作成およびサイズ変更することができます。 ・既存のパーティションに十分な容量がある場合は、そのパーティションに Windows 2000 をインストールすることができます。 ・既存のパーティションが小さすぎても、パーティションが作成されていない領域が十分にある場合は、新しい Windows 2000 パーティションを作成することができます。 ・ハード ディスクに既存のパーティションがある場合、パーティションを削除して、Windows 2000 パーティション用に、パーティションが作成されていないディスク領域を増やすことができます。既存のパーティションを削除すると、パーティションにあるデータはすべて消去されます。 Windows 2000 Professional でデュアル ブート構成を設定する場合は、Windows 2000 を専用のパーティションにインストールすることが重要です。Windows 2000 をほかのオペレーティング システムと同じパーティションにインストールすると、ほかのオペレーティング システムによってインストールされたファイルが、Windows 2000 セットアップにより上書きされる場合があります。 ディスク パーティションのサイズを変更する ---------------------------------------------------------------------- Windows 2000 のインストールにより大きなインストール パーティションを使うと、将来の更新、オペレーティング システムのツール、またはその他のファイルを自由に追加することができます。 セットアップ中は、Windows 2000 をインストールするパーティションだけを作成およびサイズ変更してください。Windows 2000 のインストール後、"ディスクの管理" を使って、ハード ディスクに変更を行ったり、新しいパーティションを作成することができます。 ディスクの管理の詳細については、Windows 2000 のヘルプを参照してください。 既存のディスク パーティションの変換と再フォーマット ---------------------------------------------------------------------- セットアップを実行する前に、既存のパーティションに対して維持、変換、再フォーマットのうちのどの操作を実行するかを決定してください。既存のパーティションに対する既定のオプションでは、既存のファイル システムがそのまま保存され、パーティション上のファイルはすべて保存されます。 変換または再フォーマットする場合は、適切なファイル システム (NTFS、FAT、または FAT32) を選択する必要があります。次のガイドラインを参考にして、使用するファイル システムを決定してください。 重要:パーティションを再フォーマットすると既存のデータは削除されるため、パーティションのファイル システムを変更する前に、パーティション上の情報をバックアップしてください。 既存のパーティションを NTFS に変換するべきですか? セットアップ中に既存のパーティションを NTFS に変換して、Windows 2000 のセキュリティ機能を利用することができます。また、コマンド プロンプトから Convert.exe を実行すると、セットアップ後でもファイル システムを FAT から NTFS に変換することができます。 このオプションは、次の場合に使います。 ・セキュリティ、ディスク圧縮などの NTFS の機能を利用する場合。 ・Windows NT 4.0 Service Pack 4 (SP4) 以降以外のオペレーティング システムとデュアル ブートを行わない場合。Windows NT 4.0 Service Pack 4 以降では、Windows 2000 NTFS パーティションを使用できます。 Windows 2000 がパーティション上のファイルにアクセスできる場合だけ、既存のファイルが保存されます。 ファイル システムに常に NTFS を使用するべきですか? Windows 2000 では、NTFS ファイル システムを推奨します。ただし、ほかのファイル システムを使わなければならない場合もあります。パーティションを NTFS でフォーマットした場合、以後そのパーティションに作成されるファイルにアクセスできるのは Windows 2000 および Windows NT 4.0 Service Pack 4 以降だけです。ほかのオペレーティング システム (MS-DOS を含む) からアクセスする場合は、FAT ファイル システムをインストールしてください。 詳細については、前の「ファイル システム」を参照してください。 既存のパーティションを再フォーマットするとどうなりますか? パーティションを再フォーマットすると、パーティション上の既存のファイルはすべて消去されます。パーティションを再フォーマットする前に、必ずファイルをバックアップしてください。 重要:NTFS パーティションを FAT に変換するには、まずすべてのファイルをバックアップし、パーティションを FAT で再フォーマットした後 (このとき、すべてのファイルが消去されます)、バックアップからファイルを復元しなければなりません。Windows NT で作成された NTFS パーティションを、Windows 2000 で使用されるバージョンの NTFS に変換すると、元の NTFS パーティションには復元できません。 FAT パーティションを FAT32 に変換するには、まずすべてのファイルをバックアップし、パーティションを FAT32 で再フォーマットした後 (すべてのファイルが消去されます)、バックアップからファイルを復元しなければなりません。 ---------------------------------------------------------------------- デュアル ブート構成 ---------------------------------------------------------------------- 1 台のコンピュータに対して、3 つ以上のオペレーティング システムでマルチ ブート構成を設定することもできます。 デュアル ブート構成を使うと、コンピュータを起動するたびに、複数のオペレーティング システム (または同じオペレーティング システムの複数のバージョン) からいずれかを選択できます。 Windows 2000 では、次のオペレーティング システムとのデュアル ブートがサポートされています。 ・Windows NT 3.51、Windows NT 4.0 ・Windows 95、Windows 98 ・Windows 3.1 ・MS-DOS ・OS\2 デュアル ブート構成を設定するには、各オペレーティング システムに別々のパーティションを使わなければなりません。Windows 2000 セットアップ中に、詳細なセットアップ オプションを使って、未使用のパーティションのフォルダを選択することができます。 コンピュータのデュアル ブートの構成方法については、『Microsoft Windows 2000 Professional リソース キット』 (日経 BP ソフトプレス刊) を参照してください。 重要:コンピュータにほかのオペレーティング システムをインストールする前に、システム修復ディスク (ERD:Emergency Repair Disk) を作成することを強く推奨します。 デュアル ブートを実行する前に ---------------------------------------------------------------------- Windows 2000 Professional と、MS-DOS や Windows 98 などの別のオペレーティング システムでデュアル ブート構成を設定する場合、あらかじめ次の点を確認しておいてください。 ・各オペレーティング システムは、別々のドライブまたはディスク パーティションにインストールします。 ・Windows 2000 を新規でインストールする場合、ワード プロセッサや電子メール ソフトウェアなどのプログラムを、セットアップ完了後にすべて再インストールする必要があります。 ---------------------------------------------------------------------- ・デュアル ブート構成では、FAT ファイル システムを使ってください (FAT32 を使用できないオペレーティング システムがあることに注意してください)。デュアル ブート構成でも NTFS の使用はサポートされますが、この場合、ファイル システムの選択がさらに複雑になります。デュアル ブート構成での NTFS の使用方法については、『Microsoft Windows 2000 Professional リソース キット』を参照してください。 ・MS-DOS、Windows 95 または Windows NT と Windows 2000 のデュアル ブート構成を設定するには、Windows 2000 を最後にインストールします。Windows 2000 を最後にインストールしないと、Windows 2000 の起動に必要な重要なファイルが上書きされる可能性があります。 Windows 98 と Windows 2000 のデュアル ブートでは、オペレーティング システムをどちらからインストールしてもかまいません。 ・Windows 2000 と Windows 95 または MS-DOS のデュアル ブートの場合、プライマリ パーティションは FAT でフォーマットされていなければなりません。Windows 95 OSR2 または Windows 98 とのデュアル ブートの場合、プライマリ パーティションは、NTFS ではなく、FAT または FAT32 でフォーマットされていなければなりません。 ・デュアル ブート コンピュータをアップグレードする場合、Windows NT 4.0 SP4 以降以外のオペレーティング システムから NTFS パーティションにアクセスすることはできません。 ・OS\2 と MS-DOS でデュアル ブートを行うコンピュータに Windows 2000 をインストールする場合、Windows 2000 セットアップを実行する直前に使用されたオペレーティング システム (MS-DOS または OS\2) と、Windows 2000 Professional でデュアル ブートを行えるようにシステムが構成されます。 ・NTFS ファイル システムの圧縮ユーティリティ以外で圧縮されたドライブには、Windows 2000 をインストールしないでください。 Windows 95 または Windows 98 とのデュアル ブートを行う場合は、ドライブスペースまたは DoubleSpace(r) ボリュームの圧縮を解除する必要はありません。ただし、Windows 2000 の実行中に圧縮ドライブを利用することはできません。 ・Windows 2000 とのデュアル ブートを行う場合、Windows 95 または Windows 98 を最初に使用するときにハードウェアが再構成され、これにより問題が発生する場合があります。 ・デュアル ブート コンピュータの両方のオペレーティング システムで同じプログラムを実行する場合は、各オペレーティング システムでプログラムをインストールする必要があります。オペレーティング システム間でプログラムを共有することはできません。 Windows NT とのデュアル ブート ---------------------------------------------------------------------- Windows NT と Windows 2000 でデュアル ブート構成を行う場合は、あらかじめ次の点を確認してください。 ・デュアル ブート コンピュータが Windows NT または Windows 2000 ドメインにある場合は、Windows NT Workstation と Windows 2000 Professional のインストールごとに、異なるコンピュータ名を付けなければなりません。 ・ハード ディスクが NTFS パーティションのみでフォーマットされている場合は、Windows 2000 と Windows NT のデュアル ブートは推奨しません。 ・NTFS を使って Windows NT とのデュアル ブートを行う場合は、Windows 2000 のインストールを続行する前に、Windows NT 4.0 SP4 以降にアップグレードしなければなりません。 ====================================================================== セットアップをカスタマイズする ====================================================================== Windows 2000 のインストールはカスタマイズできます。無人セットアップ モードを使う場合は、セットアップ中に手動で情報を入力する必要がないように、セットアップの質問に対する回答を用意しておくことができます。 セットアップのカスタマイズ方法の詳細については、『Microsoft Windows 2000 Professional リソース キット』を参照してください。 ---------------------------------------------------------------------- コマンド ライン パラメータとスイッチを使う ---------------------------------------------------------------------- Winnt.exe および Winnt32.exe のセットアップの実行方法を変更することにより、Windows 2000 のインストールを変更することができます。ここでは、セットアップのカスタマイズに使用できるパラメータとスイッチを説明します。 Winnt.exe コマンドの構文 ---------------------------------------------------------------------- Winnt.exe を実行すると、Windows 2000 がインストールされます。Winnt コマンドは、MS-DOS、Windows 3.1 で実行することができます。 Winnt コマンドの構文は次のようになります。 winnt [\s:<ソース パス>] [\t:<一時ドライブ>] [\u:<応答ファイル>][\udf: [,]] [\r:<フォルダ>][\rx:<フォルダ>][\e:<コマンド>][\a] パラメータの意味は次のとおりです。 ・\s:<ソース パス> Windows 2000 ファイルが格納される場所を指定します。場所の指定は、x:\[<パス>] または \\<サーバー名>\<共有名>[\<パス>] の形式の、完全なパスでなければなりません。 *\t:<一時ドライブ> セットアップ プログラムに、指定したドライブに一時ファイルを格納し、そのドライブに Windows 2000 をインストールするように指示します。場所を指定しない場合、セットアップによりドライブが検索されます。 ・\u:<応答ファイル> 応答ファイルを使って無人セットアップを実行します。応答ファイルには、通常はセットアップ中にエンド ユーザーが答える質問の一部またはすべてに対する回答を用意します。同時に、\s スイッチを使わなければなりません。 ・\udf: [,] UDF (Uniqueness Database File: 一意データベース ファイル) が応答ファイルを変更する方法を指定するために、セットアップで使用される識別子 (id) を表します。\udf パラメータは応答ファイルの値を上書きし、識別子は使用する UDF の値を決定します。UDF ファイルを指定しない場合、$Unique$.udb ファイルを含むディスクを挿入するように求めるメッセージが表示されます。 ・\r:<フォルダ> インストールするオプションのフォルダを指定します。このフォルダは、セットアップの完了後も残ります。 ・\rx:<フォルダ> コピーするオプションのフォルダを指定します。このフォルダは、セットアップの完了後に削除されます。 ・\e:<コマンド> GUI モード セットアップの終わりに実行するコマンドを指定します。 ・\a ユーザー補助のオプションを有効にします。 Winnt32.exe コマンドの構文 ---------------------------------------------------------------------- Winnt32.exe を実行すると、Windows 2000 がインストールまたはアップグレードされます。Winnt32 コマンドは、Windows 95、Windows 98 または Windows NT で実行できます。 Winnt32 コマンドの構文は次のとおりです。 winnt32 [\s:<ソース パス>] [\tempdrive:<ドライブ文字>] [\unattend[<数値>]:[<応答ファイル>]] [\copydir:<フォルダ名>] [\copysource:<フォルダ名>] [\cmd:<コマンド ライン>] [\debug[<レベル>]:[<ファイル名>]] [\udf:[,]] [\syspart:<ドライブ文字>] [\checkupgradeonly] [\cmdcons] [\m:<フォルダ名>] [makelocalsource] [\noreboot] パラメータの意味は次のとおりです。 ・\s:sourcepath Windows 2000 ファイルが格納される場所を指定します。複数のサーバーから同時にファイルをコピーするには、複数の \s を指定します。複数の \s スイッチを使う場合、最初に指定したサーバーは利用可能でなければなりません。利用可能でない場合、セットアップは失敗します。 ・\tempdrive:<ドライブ文字> セットアップ プログラムに、指定したパーティションに一時ファイルを格納し、そのパーティションに Windows 2000 をインストールするように指示します。 ・\unattend 以前のバージョンの Windows 2000、Windows NT 4.0、Windows NT 3.51、Windows 95 または Windows 98 を、無人セットアップ モードでアップグレードします。以前のバージョンからすべてのユーザーの設定が引き継がれます。したがって、セットアップ中にユーザーが設定する必要はありません。 \unattend スイッチを使ってセットアップを自動化すると、Windows 2000 の使用許諾契約書 (EULA:End User License Agreement) の内容を承諾したことになります。組織の代理としてインストールを行う場合、このスイッチを使って Windows 2000 をインストールする前に、エンド ユーザー (個人または組織) が Windows 2000 EULA を受け取り、条項を承諾していることを確認しなければなりません。OEM (Original Equipment Manufacturer: 相手先商標製造) では、エンド ユーザーに販売しているマシンで、このスイッチを指定していない場合があります。 ・\unattend[<数値>]:[<応答ファイル>] 無人セットアップ モードで新規インストールを実行します。応答ファイルによって、セットアップに独自の仕様が提供されます。数値には、セットアップがファイルのコピーを完了してから再起動するまでの秒数を指定します。数値は、Windows NT または Windows 2000 を実行しているコンピュータで使うことができます。応答ファイルには、応答ファイルの名前を指定します。 ・\copydir:<フォルダ名> Windows 2000 ファイルをインストールするフォルダに、追加のフォルダを作成します。たとえば、インストール元フォルダにサイト独自の修正を含む Private_drivers というフォルダがある場合、「\copydir:Private_drivers」と入力して、このフォルダを Windows 2000 をインストールするフォルダにコピーすることができます。作成された新しいフォルダの場所は、%windir%\Private_drivers となります。\copydir スイッチを使って、追加フォルダを必要なだけ作成することができます。 ・\copysource:<フォルダ名> Windows 2000 をインストールするフォルダに、追加のフォルダを一時的に作成します。たとえば、インストール元フォルダにサイト独自の修正を含む Private_drivers というフォルダがある場合、「\copysource:Private_drivers」と入力して、このフォルダを Windows 2000 をインストールするフォルダにコピーし、セットアップ中にこれらのファイルを使うことができます。作成された一時フォルダの場所は、%windir%\Private_drivers となります。\copydir で作成されたフォルダと違い、\copysource で作成されたフォルダはセットアップ完了後に削除されます。 ・\cmd:<コマンド ライン> セットアップの最終段階の前に、特定のコマンドを実行するように指示します。このコマンドは、コンピュータが 2 回再起動し、セットアップによって必要な構成情報が収集された後、セットアップが完了する前に実行されます。 ・\debug[<レベル>]:[<ファイル名>] 指定したレベルで、デバッグ ログを作成します。たとえば、「\debug4:C:\Win2000.log」のように指定します。既定のログ ファイルは、%windir%\Winnt32.log で、デバッグ レベルは 2 に設定されています。ログ レベルは、0- サーバー エラー、1- エラー、2- 警告、3- 情報、および 4- デバッグの詳細情報を表します。各レベルは、それ以下のレベルの内容を含みます。 ・\udf:[,] UDF (Uniqueness Database File) が応答ファイルを変更する方法を指定するために、セットアップで使用される識別子 (id) を表します。UDF は応答ファイルの値を上書きし、識別子は使用する UDF の値を決定します。たとえば、「\udf:RAS_user,Our_company.udb」と指定すると、Our_company.udb ファイルの RAS_user 識別子に指定された設定が上書きされます。UDF ファイルを指定しない場合、$Unique$.udb ファイルを含むディスクを挿入するように求めるメッセージが表示されます。 ・\syspart:<ドライブ文字> セットアップ起動ファイルをハード ディスクにコピーし、ディスクをアクティブに設定した後、このドライブを別のコンピュータにインストールできるようにします。コンピュータを起動するときに、自動的にセットアップの次の段階が開始されます。\syspart パラメータは、必ず \tempdrive パラメータと共に使わなければなりません。 ・\checkupgradeonly コンピュータに Windows 2000 のアップグレード互換性があるかどうかを確認します。Windows 95 または Windows 98 のアップグレードでは、Windows のインストール フォルダに Upgrade.txt という名前のレポートが作成されます。Windows NT 3.51 または 4.0 のアップグレードでは、インストール フォルダのWinnt32.log にレポートが保存されます。 ・\cmdcons オペレーティング システム選択画面に、失敗したインストールを修復する回復コンソール オプションを追加します。これは、セットアップ後にのみ使われます。 ・\m:<フォルダ名> 別の場所から置換ファイルをコピーするように指定します。指定した場所を最初に検索し、ファイルがある場合は、そのファイルを既定の場所にあるファイルの代わりに使います。 ・\makelocalsource インストール ソース ファイルを、すべてハード ディスクにコピーします。CD-ROM からインストールを行う場合に、\makelocalsource を使って、後で CD-ROM を利用できなくなったときにインストール ファイルを提供できるようにします。 ・\noreboot Winnt32 のファイル コピーが終了した後、ほかのコマンドを実行できるようにコンピュータを再起動しないようにします。 ---------------------------------------------------------------------- 無人セットアップ モードでセットアップを実行する ---------------------------------------------------------------------- 応答ファイルを使うと、ネットワーク管理者やコンピュータについて詳しい知識があるユーザーは、新規インストールを無人セットアップ モードで実行することができます。無人セットアップ モードでは、ライセンス契約の承諾、コンピュータ名、ネットワーク アダプタなど、セットアップに必要な情報がすべて応答ファイルに含まれているため、セットアップ中にユーザーからの入力を必要としません。応答ファイルを使うと、Windows 2000 を複数のコンピュータにすばやくインストールすることができます。 応答ファイルのサンプルとして、Windows 2000 Professional CD-ROM の i386 フォルダに Unattend.txt が含まれています。このファイルをテンプレートとして使い、独自の応答ファイルを作成してセットアップをカスタマイズすることができます。応答ファイルの作成方法の詳細については、『Microsoft Windows 2000 Professional リソース キット』の配布に関する情報を参照してください。. Windows 95、Windows 98、Windows NT 3.51、または Windows NT 4.0 で無人セットアップを実行するには、Winnt32.exe を \unattend[<数値>]:[<応答ファイル>] オプションまたは \unattend オプションを使って実行します。 ====================================================================== セットアップ起動ディスクを作成する ====================================================================== セットアップ起動ディスクがない場合は、作成することができます。ハード ドライブからセットアップを起動できない場合は、起動ディスクを使ってセットアップを起動します。 注:セットアップ起動ディスクに含まれる情報は、システム修復ディスクの情報とは異なります。 セットアップ起動ディスクを作成するには 1. フォーマット済みの空のディスクをフロッピー ディスク ドライブに挿入し、Windows 2000 Professional CD-ROM を CD-ROM ドライブに挿入します。 フォーマット済みの空の 3.5 インチ 1.44 MB フロッピー ディスクが 4 枚必要です。それぞれのディスクに、「セットアップ ディスク 1」、「セットアップ ディスク 2」のようにラベルを付けてください。 2. [スタート] ボタンをクリックし、[ファイル名を指定して実行] をクリックします。 3. プロンプトに、次のコマンドを入力します。d には実際の CD-ROM ドライブのドライブ文字、a にはフロッピー ディスク ドライブのドライブ文字を指定します。 (16 ビット版 OS を使用している場合) d:\bootdisk\Makeboot.exe a: (32 ビット版 OS を使用している場合) d:\bootdisk\Makebt32.exe a: 4. 画面に表示される指示に従って操作します。